恋愛喫茶~大人の恋の在り方~

その頃

私は、里緒の部屋に居てぼんやりと考え事をしていた。

(このままオーナーと一緒に住む事が出来るのだろうか?)

これからも亜弥さんがお店に来るかも知れない。

それに杏奈さんも…。

私は、その状況を見るのが怖くて…辛い。
いろんな事を考えるたびに苦しくて涙が出てくる。

大人の恋愛は…もっと歪で複雑なものだ。
私は、向いて無いのかも知れない。

バイト辞めようかな…そうすれば、オーナーに迷惑をかけないで済む。
私が諦めたら…

その時、ノックの音がする。

ガチャッ

「結花。気分少しは、落ち着いた?」
里緒が顔を出す。

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