恋愛喫茶~大人の恋の在り方~
(へぇ~オーナーにお兄さんが居たんだ…)
オーナー情報を知ることができ得した気分になる結花。
チラッとテーブルに居る甥っ子の男の子を見ると絵本を探っていた。そう言えば、このお店は、小さい子が遊べるようなオモチャや絵本がたくさんある。
「あの絵本とかは、あの子の私物だよ!
よく預かったりするから私物が増えちゃってね」
(なるほど)
納得する結花。
そうしたらある疑問が浮かぶ。
「預かるって…?」
「あぁ、あの子の母親…義姉さんが仕事で忙しくてね。
そうすると俺に預けてくるんだよね。身内だからってさ
「俺ん家は、託児所かねぇ~」そう苦笑いしながらオーナーは、そのまま男の子にコップを持っ行く。
「雅樹お兄ちゃん
絵本読んで~」
「いいぞ。今なら客も少ないからな」
「やったーじゃあ、桃太郎」
「はいはい」
そう返事をすると絵本を広げる。男の子は、嬉しそうにオーナーの膝に座っていた。
(フフッ、 子供好きなんだ。こうやって見ると幼稚園の保父さんみたい)
何だかオーナーを可愛く感じる結花。
とてもほんわかした時間を過ごす。
夕方になる頃には、結花もその男の子・優樹と仲良くなっていた。