恋愛喫茶~大人の恋の在り方~

(へぇ~オーナーにお兄さんが居たんだ…)
オーナー情報を知ることができ得した気分になる結花。

チラッとテーブルに居る甥っ子の男の子を見ると絵本を探っていた。そう言えば、このお店は、小さい子が遊べるようなオモチャや絵本がたくさんある。

「あの絵本とかは、あの子の私物だよ!
よく預かったりするから私物が増えちゃってね」

(なるほど)
納得する結花。
そうしたらある疑問が浮かぶ。
「預かるって…?」

「あぁ、あの子の母親…義姉さんが仕事で忙しくてね。
そうすると俺に預けてくるんだよね。身内だからってさ


「俺ん家は、託児所かねぇ~」そう苦笑いしながらオーナーは、そのまま男の子にコップを持っ行く。

「雅樹お兄ちゃん
絵本読んで~」

「いいぞ。今なら客も少ないからな」

「やったーじゃあ、桃太郎」

「はいはい」
そう返事をすると絵本を広げる。男の子は、嬉しそうにオーナーの膝に座っていた。
(フフッ、 子供好きなんだ。こうやって見ると幼稚園の保父さんみたい)
何だかオーナーを可愛く感じる結花。
とてもほんわかした時間を過ごす。


夕方になる頃には、結花もその男の子・優樹と仲良くなっていた。

< 5 / 220 >

この作品をシェア

pagetop