月のうさぎ~寒がりな天使~
荒海部長とは、歓迎会で一度飲んだだけだった。
歓迎会での部長は緊張していたのか、とても真面目な印象だった。
まさか、こんな酒好きとは・・・
「おら!!高橋!白状しろやぁ。あの子とデキてんやろ!」
俺の肩に腕を回し、絡んでくる荒海部長と、止めようとする相川さん。
俺も飲みすぎていた。
「俺、フラれたんっすよ。もう終わったんです。俺のこと好きだけど、付き合えないって・・・彼女ね、来月から外国に行くんです。俺・・・フラれたんですよ。」
俺も部長の肩に手を回していた。