恋って暖かいね
「志津。」
唇を重ねあう。
鷹くんと女のひとの姿、
鷹くんはその人をいとおしそうに優しく抱き締めて。
悲しい瞳じゃなくて、
ポップオレンジを思わせる幸せな瞳で。
その人を見つめてた。
ショックとか、あんまり感じなかった。
-----また、捨てられた。-----
その気持ちしか抱かなかった。
「なつちゃんどうしたの?」
友達は停止している私を心配そうに見て言った。
「ううん。何でもないよ。ちょっと。頭痛くて。」
一瞬開いたはず。一瞬、鷹くんにだけ開いた心の扉はバタンっ!と、しまり、
ガチャリ。と頑丈な鍵をかけた。