恋って暖かいね
「なぁなぁなつ~!今度水族館いかないか?」
「……」
鷹くんの……いや、鷹先輩の問いかけには応えない。
正直どうでも良かった。
他の女の子あんなに思えるなら私なんか構わなくても良いでしょ?
離れてよ。怖いよ……やだよ。……
「あのっ!」
ドンッ!!
机を思い切り叩いた。
体が震えてる。目が泳いでる。
回りの視線が私にくる。
「や、めて、……下さい。」
手が冷たい。パパとママが離れていっちゃった時とおんなじだ。
鷹くんは目を見開いて私を見る。
「ごっ……、めん。ね」
図書室から走り飛び出した。
私なんか一人ぼっちだ。
見方なんていない。
友達の伊予ちゃんだけだ。
一生一人だ。
涙が止まらない。
だって。だって。
------知ってしまった------
君の暖かさ。
鷹くん。だからね、多分。あの時から私、
鷹くんの事好きだったんだよ。