インナーラブ~恋の相手はイケメン上司~
乾杯の挨拶の後、部長は私のグラスにグラスを合わせ、
「今日はありがとな!」と言った。
小声で、何だかちょっと甘えたような声にドキドキした。
いろんな会社の人が部長に挨拶に来て、そのたびにちゃんと私を紹介してくれた。
ぺこぺこと頭を下げてばかりの私の肩を叩いた部長。
「今から食うぞ!」
私と部長は、真っ白なお皿を手に持ち、料理が並ぶテーブルへ移動した。
「立食パーティーは食わなもったいないから、いっぱい食べろや!」
私のお皿に、ローストビーフを3枚も乗せてくれた部長が、優しく笑う。
私が由香と時々行くバイキングとは、格が違うって感じ。
2900円の食べ放題にはない、フォアグラや生ハムに目が輝く。
鴨の照り焼きは、香ばしく、柔らかい肉の間からジューシーな甘さが口の中に広がった。
「美味しい!!来て良かったです!」
「ほんまや。まじでうまいわ、これ!」