インナーラブ~恋の相手はイケメン上司~



「ジントニック2つ。」




カクテルを選べない私の分まで注文してくれた。



大きくてふわふわした白いソファに向かい合って座った。



透明のテーブルには、黄緑色のガラスでできたりんごが置いてあって、キラキラと輝いて、テーブル全体が黄緑色に見えた。




「今日はほんまに助かった。ありがとう。それと、いつも弁当ありがとう。こんなオヤジに毎日悪いな・・・」



そう言いながら、部長はスーツのジャケットを脱ぎ、店員さんに渡した。




「オヤジじゃないです!!素敵です。部長はみんなの憧れです。」




お酒の弱い私は、パーティーの乾杯のビールだけで酔ってしまったのだろうか。


それとも、いつもよりセクシーな荒海部長の瞳に酔ってしまったのか・・・




大胆に何でも言える。




「部長が来てから会社の雰囲気最高ですよ。私も毎日楽しい・・・」




「山口~、お前そういうこと、男に言うたらあかんで。期待するやろ~あほー!!」




足を大きく開いて、ひざの上に両肘を乗せた部長。


私は恥ずかしくて窓の外の夜景を見た。




まるで映画の中みたい。


宝石のようにキラキラした街が見える。






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