星に願いを
ハルくん




これは俺が関西へ引っ越して少し経った頃の話。





「ヤ~ダ~!!僕も行きたい!!」


「だから太陽には無理だって言ってるでしょ!」


ミーンミーンと煩く蝉の鳴き声が響き渡る中、俺は冷房が効いていて涼しい病院にいた。



泣いて我が儘を言う俺に、母さんはうんざりした様に溜め息をついた。



世間は夏休み。


学校の友達がプールに行っているのに、何で自分は入院なんかしてるんだと不満で一杯だった。




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