星に願いを
転校の手続きを終え校長室を出てきた母さんと別れ、俺は木下先生の後ろをついていった。
「立石くん、頼りないかもしれないが、これからよろしくお願いしますね」
「えっ、はい。よろしくお願いします」
「沢山、素敵な思い出を作れるといいですね」
「…はい」
見た目は頼りない感じがしたけど、何だかすごくいい先生だと感じた。
これからの学校生活が少し楽しみに感じる。
教室に入ると騒々しかった教室が一気に静かになった。
緊張しながら元気よく挨拶をした。
ここでは明るく関西弁で通そうと思った。
病気だと悟られないようにしたかった。
空良以外にも咲希と同じクラスだと知り嬉しくなった。
咲希と空良と小さい頃みたいに過ごしたいと思ったんだ。