星に願いを
「咲希、やっぱり女子は大きい奴がいいんか?」
「はっ?何、急に?」
次の日、女子が好む体型を突然聞いてきた俺に咲希はついてこれてなかった。
「いや、俺、チビだし細いし空良に沢山食べろって言われた」
「ふーん。まぁアキは細くて小柄だよね。風が吹いたら飛ばされそう」
ポッキーをかじりながら咲希はさらっと傷つくことを言った。
「ひどっ!風が吹いても飛ばされねぇよ!脱いだら凄いんやからな!」
「ふーん。脱いだらどう凄いの?」
「えっ?……えっと…ヒョロっとしてる」
「あははっ。なにそれ」
爆笑する咲希に俺は涙目になる。
「大丈夫だよ。アキは確かに空良と比べると細いし背は低いけど、私より大きいしそんなにヒョロっとしてないよ」
ニコッと咲希は微笑んだ。
咲希は正直だと思う。
「それに私は身長とか体格とか気にしないけどな。他の女子は知らないけどさ」
そう言って笑う咲希は少しも昔と笑顔が変わっていないと思った。