星に願いを
「なかなか来ないから心配したよ」
そう言って空良は屋上へと続く階段を上り、屋上の扉を開けた。
その瞬間、空良の興奮する声が小さく響き渡った。
「うわ~…すげぇ~!」
屋上に出ると沢山の星が夜空に輝いていた。
夜空を見上げて興奮する空良は、「あっ!流れ星だ!」と夜空を指差し更に嬉しそうに笑った。
「流星群?」
「そう!今日は沢山の流れ星が見られるんやって!」
今日の昼間にハルくんが教えてくれた流星群を見ようと約束した。
「太陽の体調がいいなら、こっそり抜け出して屋上で見ようや!」
そう言って嬉しそうに笑っていたハルくん。
すごく楽しみにしていたのに。
ハルくん。
さっき何で泣いてたの?