星に願いを
恋
「もうすぐクリスマスだね。太陽くんはどうするの?」
空気が冷たくなり、コートやマフラーが手放せなくなってきた。
街はクリスマスムードで溢れていた。
でもそんな世の中がウキウキしてるにも関わらず、俺は診察の為に病院に来ていた。
「クリスマスか~。何もないかな。空良が来てくれたらいいけど」
学校にもそんなまともに通えてない俺は、友達と呼べる友達がいなかった。
だから空良が遊びに来てくれないと、本当に何もなくクリスマスを過ごすだけだった。
「空良か。元気にしてる?」
「してるんじゃない?先生の方が知ってるでしょ?叔父さんなんだから」
「太陽くんの方が知ってると思うけどな」
そう言って先生はハハッと笑った。