星に願いを



「………今までにも何度か手術をしてきたけど、手術を受けるたびにこれで太陽と会えるのは最後かも…って思ってしまうんだ」


「分かります。俺も…初めて自分が手術した時思った…。もしかしたらこのまま死ぬんじゃないかって」


ハルくんの苦しそうな表情が目に浮かぶ。



「春翔くんや空良くんのおかげで笑って過ごしてくれてはいるが、いつまでこの笑顔が見られるのかと考えると、手術をするより残りの時間を好きに過ごしてほしいとも思うんだ」


「…はい」


そこで会話が途切れた…。




「………なんだ」


なんだそれ。


なんだよそれ…っ!



頑張って歯を食いしばって声は堪えるが、涙が頬を流れた。




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