星に願いを
「ハルくん。父さんから聞いたんでしょ?」
「聞いたって…何を?」
俺は何故だかイライラしていた。
「俺がそんなに長く生きられないって。だから病気克服した姿見せて、前向きに生きてもらおうとか考えたんでしょ?」
「はっ?」
急に何を言ってんだ?と少し焦るような表情で俺への言葉に困っている。
「知らなかった?もうすぐ死ぬんだよ?俺」
「何言ってねん!死ぬか!お前が高校卒業して、大学行って、一緒に酒飲むのがおじさんの夢やって言ってたんやぞ!だからまだ死ぬか!」
ハァ、ハァと息を荒く吐くハルくんに、俺はやっぱりどこかイライラしていた。
「…なんだ。そっか……そうなんだ」
ははッと乾いた笑いをすると、ハルくんは眉間にシワを寄せた。