星に願いを
友達
「走ったって?」
「…うん」
あれから病院に運ばれた俺はそのまま入院することになった。
ハルくんは倒れた理由を聞いたらしく、複雑な表情をしていた。
「久しぶりに全速力で走ったんだ。すごく気持ち良かった。……俺さ、バカにした奴に後悔させてやりたかったんだ」
「…後悔させられたんか?」
静かに問うハルくんに首を横に振る。
「…俺が後悔した。運動出来ること分からせたかった。澤田くんにも良いとこ見せたくて、バカにした奴を見返したかった」
でも。
何も知らずに走らせて、倒れる姿を目の前で見せられたあいつらに、申し訳ない気持ちの方が強かった。