星に願いを



それなのに…。


澤田くんは俺の気持ちも知りもせず、毎日のように病院に来てくれた。



「だから関西弁話そうや!」


「嫌だって!何回言わせるのさ」


「何年関西に住んでんねん!本間は関西弁話せるやろ!何か関西弁に恨みでもあんのか!」


「恨み!?何だよそれ」


ハハッと爆笑すると、澤田くんも同じように楽しそうに笑った。



「澤田くん、面白すぎる!ハルくんと仲良くなりそう」


「ハルくん?前に言ってた高校生の人?」


「うん。兄貴的存在。澤田くんと気が合うと思う」


「じゃあ今度紹介してよ!その人と一緒に立石に関西弁話すように勧めるから」


「なんでだよ!」


すごく久しぶりに心から笑っていたと思う。


この時間が楽しいと思った。



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