星に願いを
「澤田くん、さっきはごめん」
休み時間、人の少ない場所に澤田くんを呼び出し、頭を下げて謝る。
「えっ?!何で頭下げてんの!?いいって!俺が悪かったんだって!」
慌てて手を横に振り苦笑した。
「…俺、学校では誰とも仲良くする気ないんだ。だからそっとしといてほしくって」
「…なんで?病気やから?誰とも関わりたくないん?」
「……うん」
「俺とも?俺は立石と友達やと思ってたのに」
澤田くんの顔が暗くなった。
「……澤田くんは友達だよ。でも教室では一人にさせて」
「分かった!じゃあ教室以外では友達やからな!」
俺の自分勝手なお願いにも澤田くんは笑顔を向けてくれた。
いつ死ぬか分からないのに、友達なんか作りたくなかったけど、澤田くんとは友達でいたかった。
なんて自分勝手なんだろうと思いながらも、こんな俺と澤田くんは仲良くしてくれた。