星に願いを



翌日、新幹線で帰る空良を駅まで見送り、俺はそのままフラフラと家まで歩いた。



「…公園か」


途中で公園を見つけ、砂場やブランコに滑り台しかない誰もいない小さな公園に入る。


ブランコに座り軽く揺らす。


「…小さっ」


お尻が狭いと感じた。


俺も大きくなったんやなー…と苦笑し、青空を見上げた。


雲がゆっくり流れ、すごく快晴な日だった。



「あーあ…」


はぁ~…と白い溜め息をつく。



どうしようかな。


読むべきか読まないべきか。


ハルくんから貰った手紙をいつ読むべきか迷っていた。



「ハルくん…。俺の方が情けないよ」



俺はまだ手紙を読めない。



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