星に願いを
「太陽。どうや?」
「どうって…?いつもと同じだけど」
何が言いたいのか分からず首を傾げると、ハルくんは僕と空良に小さな声で耳打ちをした。
「えっ!?」
「大丈夫なの?」
「だから秘密やって!誰にも言うなよ!」
シーッと口元に人差し指を当てて、驚く僕たちに悪戯な笑顔を浮かべる。
「ハルくん怒られない?」
「大丈夫やって!じゃあ夜に屋上な!」
心配をする空良をよそにハルくんはニコニコと楽しそうに病室を去っていった。
「太陽どうする?」
「行く!俺は行くよ!」
空良の心配なんかお構いなしに、病院で退屈な毎日を送る僕にとって、ハルくんの提案はすごく楽しみだった。