星に願いを



「太陽、何か必要な物ないか?」


「うん。特にないかな。それより父さんも疲れてるだろ?そんなしょっちゅう見舞い来なくても大丈夫だから」


「あぁ。すまん。また来るよ」


入院に必要な物を届けてくれた父さんは少し疲れた顔をしていた。



「太陽…。何かしたいことがあるなら遠慮せず言ってくれていいんだからな」


「なんだよ急に…」


「いや、何もないよ。じゃあ帰るよ」


ニコッと誤魔化すように笑って、父さんは病室を出ていった。


意味分かんねー。


俺が何か知ってるって分かってるのか?



一人になりとりあえず夏休みの課題でもしようと準備を始める。



「うわ、最悪。筆記用具ないし」


父さんに学校からの課題を持って来てもらったが、筆記用具を頼むのを忘れていた。


と言うか普通、筆記用具忘れるか?


仕方ないなーと思いながら、病院内にあるコンビニに行くことにした。



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