星に願いを
「太陽!今日、何の日か知ってるか!?」
夕方凄い勢いで空良が病室にやって来た。
珍しく息を切らせ、額からは汗が流れている。
「どうしてん!息切らせて珍しい…」
「今日は流星群が見られる日なんだって!」
「あぁ…。昼のニュースで観たわ」
「なんだよ。知ってたのかよ」
知ってたのが嫌だったのか、つまんなそうに口を尖らせた。
「どうする?見に行く?前も一回、見ただろ?覚えてるか?」
「あぁ…。気が向いたら」
「はぁ?なんだよそれ。夜迎えに行くから待っとけよ」
そう言って空良は帰っていった。
それだけの為にわざわざ病院まで来たんかい!と笑ってしまった。
「流星群か…」
病室の窓から空を見上げる。
夕陽が沈みかけ街全体をオレンジ色に染め出している。
病室からは海が眺望出来て、オレンジ色に染まった海はキラキラ光が反射して輝いて見えた。
今日は沢山の星が流れる―…