星に願いを



それから病院に相談して転校は夏休み明けしばらくしてからと決まった。


編入手続きや引っ越しの準備で忙しく、夏休みはあっという間に終わりを迎えた。


母さんは最後まで反対していたが、条件を飲むことでとりあえず賛成してくれた。


もし、万が一無茶して倒れることがあったら、有無言わずに戻ってくること…と。



「サンキューな、空良」


「なんだよ改まって」


引っ越しの準備ももうすぐ終わる頃、空良がわざわざ様子を見に来てくれた。



「いや、なんか申し訳ないなって」


「なんだよ、今更」


照れる俺に空良は恥ずかしそうに笑った。



「そう言えばさ、あの時、俺が海にいるってよく分かったよな」


「え?あー…。ハルくんだよ。ハルくんが教えてくれたの」


「ハルくん?」


ベッドに腰掛け空良の話に耳を傾ける。



「手紙、貰っただろ?あれに書いてあったんだよ」


「俺の居場所が?」


どうゆうことだ?と首を傾げるが、空良はクスッと笑って話を続ける。



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