少女の2度目
見知らぬ警官と上辺だけの
挨拶を交わして6分ほど経つと、
コンクリートの隙間から
雑草が生えている歩道から
塾の螺旋階段が見えた。
(私の塾は三階建ての建物の
二階と三階に教室を持っている。
二階には16人分の席のある教室が4つと、
職員室。三階には余裕を持った
32人分の席のある教室が一つ)
そこからしばらく足を進めると
あの螺旋階段のふもとに着いた。
錆びた鉄の上をギシギシと
音を立てながら上がっていく。
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