京都タワーで恋をして。
「じゃあ、とりあえず今日の7時。この社員入口の前で。」
イケメンはそう言って中に入っていった。
............って!!
めっちゃ強引!
こっちの都合、ひとっつも聞かへん!
この時間でいいかとか、ちょっと確認ぐらいしてくれてもよくない!?
すでに消えてしまったイケメンの残像を睨んだ。
まぁ7時で大丈夫やけどさ。
そう思いながらもう一度名刺を見直した。
「......九条、颯...か。」
私の呟きは、誰もいない社員入口で消えた。