京都タワーで恋をして。
急に不安になった私は、
おそるおそる颯を見た。
え、ちょっと何なん、その顔...。
その...今にも吹き出しそうな顔は...!
「......ちょっ、あかん!ハハッ!あんたほんまおもろいわ!」
数秒は我慢したけど、
どうにもできず腹を抱えて笑い出した颯に
殺意を覚えた。
ほんま殺したろか...。
「やっぱあんたかわいいわ、千夜。」
拳を握り締めて颯を睨んでた私は、
不意打ちをくらって口をパクパクとさせるほかなかった。
「ほんなら今日はごちそうさんでした。また飯行こなー」
颯は爽やかな笑顔を振りまきながら、
手を振って私に背を向けた。