現世に生きた恋物語~vinumの絆~
少女~side~
何でこの子がここに?
・・・いや。考えるのは後。
どうせ人間どものアホらしい戦いに巻き込まれたんだろうし・・・
「おい!お前、早くそこをどかねえとお前ごと殺しちまうぞ?!」
・・・随分低脳な人間みたいだなぁ・・・・
「おい!聞いてんのか?!」
「・・・はぁ・・・
勝手にこんな山奥に入ってきて・・・
山の主にでもあったらどうするつもりだったんですかー?」
「なんだ[山の主]って?」
「あれ?知らいんですかー?
この山の主、鬼の娘」
「鬼だー?!」
「けっぇ!
アホらし!!」
「やれ科学捜査だのやれ宇宙科学だの言ってるこのご時世に鬼?!」
「いくらなんでも古すぎるだろ!」
「んー・・・やっぱ信じないか・・・
と言うか、さっさと出て行ってくれないですかー?」
「後ろのガキを渡してくれればおとなしく出て行ってやるぜ?」
「何故?」
「んなもん、そいつ殺して町を奪うために決まってんだろ?」
「・・・ふーん・・」
やっぱりそんな理由か・・・
「うーん。それは出来ないですね」
「はー?
何でだよ?」
「私にはこの人を守る義務がありますから」
「はぁー?!
なんだそれ?!なんかこのガキと接点あるのかよ」
「接点ですか?・・・強いて言うなら・・・」
私はゆっくりと口角を上げる
「ただの[掟]。ですかね♪」