正しい小鳥の愛し方【愛を知る小鳥 特別番外編】
ようやく彼女へと辿り着けた。

今度こそ何があっても彼女の手を離したりはしない。

元気になったらすぐに指輪を渡そう。
そして家族になろう。

俺はそう決めていた。




だが、俺とは対照的に少しずつ美羽に変化が訪れる。


日々違和感が募る。
・・・・なんだ?この言いようのない違和感は。

こんなに近くにいるのに彼女が遠い。
あの男も捕まって、彼女を苦しめてきた原因は消えたはずなのに。

・・・・・俺か?俺のせいなのか?
俺の存在が彼女を苦しめているのか?


俺が彼女に対する罪悪感を抱いているように、
彼女も俺への罪悪感で潰されそうになっていた。

・・・・彼女は俺の元を去ってしまうんじゃないか。
日に日にその不安が俺を襲う。
そしてそれは確信的なものへと変わっていく。

俺のために自ら身を引くつもりなのだと。




そんなことは絶対に許さない。




罪悪感?上等だ。
俺もお前も互いに罪悪感を抱いてるんだ。
ならば死ぬまでそれを償って生きていこうじゃないか。
俺はお前を、お前は俺を。
命尽きるその日まで愛し抜く、そうして償っていけばいい。


俺たちはどちからが欠けては幸せになんかなれないのだから。


俺は絶対にお前を離しはしない。


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