正しい小鳥の愛し方【愛を知る小鳥 特別番外編】

ガチャッ

「美羽、この書類なんだが少し修正を････」


入った部屋の中の様子を見て思わず体が硬直する。
････なんだ？これは。

目の前には美羽と成田がこれまでじゃ考えられないほど体を寄せて何かを覗き込んでいた。
おい、体がくっついてるんじゃないのか？
お前がそんなことをするなんてまずあり得ないだろう？
･･･それに成田、お前一体どういうつもりなんだよ。

状況が全く飲み込めない俺の頭の中は軽くパニック状態に陥る。


「あっ･･･、専務、すみませんっ！え、えと、どの書類ですか？」

俺が突然入って来たことに驚いた美羽は、らしくないほどの焦りを見せて慌てて立ち上がる。
バサバサバサッ
立ち上がった拍子にデスクの端に置かれていた書類が床に落下した。

「･･･あっ、ご、ごめんなさいっ！！」

大慌てで散乱した書類を掻き集める。

「大丈夫だから。ちょっと落ち着いて、ね？」

「は、はい･･･ほんとにすみません･･」

成田が優しく宥めると美羽もほんの少しだけホッとしたように息を吐き出した。