正しい小鳥の愛し方【愛を知る小鳥 特別番外編】
美羽が体を隠す前に手を伸ばして後ろから抱きしめる。
当然の如く彼女は固まって全身を真っ赤にしている。
全く、お腹に子どもがいるっていうのに風呂に一緒に入るだけでこんなに恥ずかしがるなんて。もう何度だって一緒に入ったことがあるのに彼女はいつまで経っても変わらない。
とは言っても毎回俺が強引に連れ込んでいるようなものなんだが・・・

「そんなに恥ずかしがることないだろ?もうおまえの体で見てないところなんてないんだから」

「そっ、そういうことは言わないでくださいっ!」

「本当のことだから仕方がないな。ほら、そんなにガチガチにならずにもっとリラックスして。せっかくの温泉なんだからゆっくり楽しもう」

後ろから腕の辺りをゆっくり撫でると、少しずつ美羽の身体から力が抜けていくのがわかる。

「変なことはしないでくださいね?」

「何が変なことなのかはわからないがのぼせられても困るからここではしない」

「こっ、ここではって・・・・あ!」

「ん?」

「今動きました。赤ちゃん、ほら!」

そう言うとすぐに俺の右手を掴んで自分の腹部へと持っていく。そっと手を乗せた瞬間ポコッと振動を感じた。

「ほんとだ。元気だな」

「ふふっ、お父さんのエッチ~!って怒ってるのかもしれませんよ?」

「それは違うな。俺たちが仲良くして喜んでるんだな」

「ふふふっ」

心底幸せそうに笑う顔が眩しい。
ついさっきまで恥ずかしいだのなんだの騒いでいたのはどこへやら。がっつり俺の手を掴んでお腹に触らせてるんだから・・・全く母性ってものは凄いもんだ。
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