正しい小鳥の愛し方【愛を知る小鳥 特別番外編】
「はい、じゃあ臍の緒切りますね~」
慣れた動作で医師が事後処理を進めていく。
そうして一通りのことが終わると、綺麗になった赤ん坊が美羽の胸元へと置かれた。
「2850グラムの元気な男の子よ。おめでとう」
小さな小さな宝物を胸に抱くと、先程までの死にそうな苦しみなんてどこへやら、眩しいばかりの笑顔で美羽は笑った。
「可愛い・・・こんにちは、ママだよ。生まれてきてくれてありがとう・・・・っ」
最後の方はもうほとんど言葉にならず、美羽は泣き崩れた。
そんな彼女の涙を拭いながら、俺の頬も濡れていた。
「お父さんもどうぞ、抱っこしてあげてください」
「あ、はい・・・」
そっと渡された赤ん坊をどう持てばいいのかすらわからない。あんなに予習したというのに、いざその時がやってくると何の役にも立たなかった。
ちょっとでも力を入れたら壊れてしまうんじゃないかと思うほど小さな我が子をそっとそっと包み込む。
「小さい・・・」
けれど温かい。
確かな命がここにある。
そのことを実感した途端また涙が零れた。
「美羽、よく頑張ったな。本当にありがとう・・・・」
「潤さんも・・・最後まで一緒にいてくれてありがとうございました」
互いにこれまで見せた中で一番の弾ける笑顔は、少し・・・・いや、だいぶしょっぱい味がした。
慣れた動作で医師が事後処理を進めていく。
そうして一通りのことが終わると、綺麗になった赤ん坊が美羽の胸元へと置かれた。
「2850グラムの元気な男の子よ。おめでとう」
小さな小さな宝物を胸に抱くと、先程までの死にそうな苦しみなんてどこへやら、眩しいばかりの笑顔で美羽は笑った。
「可愛い・・・こんにちは、ママだよ。生まれてきてくれてありがとう・・・・っ」
最後の方はもうほとんど言葉にならず、美羽は泣き崩れた。
そんな彼女の涙を拭いながら、俺の頬も濡れていた。
「お父さんもどうぞ、抱っこしてあげてください」
「あ、はい・・・」
そっと渡された赤ん坊をどう持てばいいのかすらわからない。あんなに予習したというのに、いざその時がやってくると何の役にも立たなかった。
ちょっとでも力を入れたら壊れてしまうんじゃないかと思うほど小さな我が子をそっとそっと包み込む。
「小さい・・・」
けれど温かい。
確かな命がここにある。
そのことを実感した途端また涙が零れた。
「美羽、よく頑張ったな。本当にありがとう・・・・」
「潤さんも・・・最後まで一緒にいてくれてありがとうございました」
互いにこれまで見せた中で一番の弾ける笑顔は、少し・・・・いや、だいぶしょっぱい味がした。