ビターチョコレイトとクランキーチョコ
「口、ついてるよ。チョコ。」

「ふぇ!?」

前から突然来た顔立ちのいい綺麗な男子に言われてすぐさま口を拭く。

そういえば…こんな人見たことないなぁ。


綺麗だなぁ…


「聞こえてるけど。」

「え?な、なにが!!?」

「だから…『綺麗だなぁ』って。」

「えぇっ!?い、今の聞こえてた!!?」

「ばっちり。」

「えええ…ご、ごめんなさい。」

「別に謝ることじゃねぇよ。」


優しい表情…すごく綺麗。

「…っ!!」

私は聞こえてないかと思ってすぐさま口を抑えた。

「どうかしたか?」

「あ、いや…なんでもないです。」

「あっそ…。」


と、いうか…よく見たらさっきの売店の男子……?

「あ、あの!さっき売店いました?」

「…あー、まぁ。」

「そう…なんですか。」


「好きなんだな。ビターチョコ。」

「え?」

「さっき買い占めたから。」

「あ、あぁ、まぁ。」

やっぱりさっきの…。

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