君の気持ちが知りたくて。



『ゃさん!田宮さん!大丈夫?』

え?ここどこ?真っ白の天上に
真っ白の布団で寝ている私
まさか病院じゃないよね!?

『よかった。目覚めた?
ただの夏バテみたいだから大丈夫よ』

なんだ、よかった
目覚めたのは保健室だった

『でもあなた、神田くんがいなかったら
今頃病院よ?気をつけなさいね?』

「え?先生いまなんて?」

『階段から落ちた時、下に神田くんが
いたからクッションになって
一大事にならなかったのよ?
気を失ってたから神田くんが
保健室まで運んでくれたのよ!』

そんな...マキが私を?
でもそれはマキが優しいからであって
別に私だからって特別じゃないよね
目の前で気を失った子がいたら
誰でも保健室までは運ぶよね?

それでも私は変な期待をしてしまう。

『お姫様抱っこで来てほんと
王子様みたいだったわよ〜
後でちゃんとお礼言うのよ?』

お姫様抱っこなんて
恥ずかしすぎるじゃん
でもマキも怪我してるんじゃ...

「ありがと先生!私戻るね」

『お大事に〜』



私は体調も少し良くなり
マキにお礼も言わないといけないし
教室に戻ることにした
< 28 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop