君の気持ちが知りたくて。


ガチャッ

「めいり? 大丈夫か?」

私また寝てたんだ
起き上がろうとすると
ズキンッ

「っ痛 ぅん。 大丈夫.. 栞奈達は?」

「どした?頭痛いのか?薬、飲めよ
栞奈ちゃん達は帰ったよ
愛人が送ったから心配ねぇ」

マキは薬と水を私に渡してくれたけど
熱が下がってないんだろう
しんどくて薬なんて飲めそうにない

「マキ.. 体温計、とって?」

自分でもびっくりするくらい
声が弱々しい。

「あぁ、 はい」

pipipi pipipi

「何度だ? え?39度」

「うぅ〜 頭痛ぃ..」

「ちゃんと薬飲まねぇからだよ
身体起こせ 薬飲めるか?」

マキに支えられてなんとか
起き上がれたけど

「薬飲め..そうにない..」

自分が吐く息が熱くて気持ちが悪い

「ちょっと待てよ.. おい、口開けろ」

言われた通り口を開けると
マキが近づいてきて
そのまま..

「..んっ 」

え?これっていわゆる口移しってやつ?
けど、熱で思考回路停止中
もしかしたらこれも夢かも..

「...ゴクッ」

口から零れ顎につたう水を
優しく拭き取ると
そのまま優しく頭を撫でられて

「おやすみ」

マキはそう囁いた。
それが合図だったみたいに
また夢の世界へ落ちて行った..


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