君の気持ちが知りたくて。
決着の時


どのくらい抱きしめあったか
わからない。
今までの空白の期間を埋めるかのように
隙間なく抱きしめた。

私は結局泊まりはしなかった。
ちゃんと決着をつけるため

今日は一段と早起きした。
登校は栞奈とする約束をし
早めに家を出て集合場所へ向かった

すると栞奈はもうすでにそこにいて
私を見つけるなり
号泣しながら走ってきた。
昨日のうちに軽く話したから
追われていることなどは
だいたい知っている。

「めいりのばか。ほんとばか」

「ごめんね。でも巻き込みたくなくて」

「今更何言ってんの!
放置されるより巻き込まれる方が
よっぽどいいわよ!
心配したんだから」

そう言って泣き崩れる栞奈を前に
私もつられて涙する。

そこからは学校に着くまで
今まであったことをすべて話した

栞奈は自分に責任を感じ
謝ってばかりいたけど
栞奈はなにも悪くない。

でも、自分の事のように
泣いたり笑ったりしてくれる
栞奈が私は大好き。

今日も着いて行くと最後まで
言い張ってた栞奈だけど、
そうも行かなくて、これは私の問題

1人で乗り越えなくて
その先に何が待ってるっていうの?
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