褐色のあなたに水色のキミ
「しーちゃん!」
電話を終えると、美鈴が声をかけてきた。
「マンションの場所、教えてなかった?男でも、できたん?」
「違う、違う!友達!偶然、再会して。話をしたら、この近くで働いてるって言うから…」
「なーんや!まぁ、しーちゃんが自分の部屋に男をつれこむなんて、考えられへんもんな」
美鈴が言う通り、私は、ショートボブで『子どもっぽい』とよく言われる。美人で色気を武器にする美鈴から見れば、私はお子さまなんやろうな。
私は、はははと笑った。そして、話をすり替えた。
「それより美鈴は、イケメンと進展あったん?」
自分で口にしながら、春日園の刺繍が入っている、抹茶色のポロシャツを着たイケメンを思い出した。
「自分からは声、かけへんよ。偶然を装って、何度か会って…こっちを向かせる」
「こっちを向かせる…」
普通なら、無理や。でも、美鈴ならできるかもしれへんと思わせるところがスゴイわ。
「しーちゃんは、男に興味ないん?私は常にイケメンウォッチングしてんのに」
さすがは恋愛ハンター、美鈴。私は今、山田さん以外の男性は、眼中にない。不毛な関係だと知りながら、溺れている。
ははは、と愛想笑いをするのが、精一杯だった。
電話を終えると、美鈴が声をかけてきた。
「マンションの場所、教えてなかった?男でも、できたん?」
「違う、違う!友達!偶然、再会して。話をしたら、この近くで働いてるって言うから…」
「なーんや!まぁ、しーちゃんが自分の部屋に男をつれこむなんて、考えられへんもんな」
美鈴が言う通り、私は、ショートボブで『子どもっぽい』とよく言われる。美人で色気を武器にする美鈴から見れば、私はお子さまなんやろうな。
私は、はははと笑った。そして、話をすり替えた。
「それより美鈴は、イケメンと進展あったん?」
自分で口にしながら、春日園の刺繍が入っている、抹茶色のポロシャツを着たイケメンを思い出した。
「自分からは声、かけへんよ。偶然を装って、何度か会って…こっちを向かせる」
「こっちを向かせる…」
普通なら、無理や。でも、美鈴ならできるかもしれへんと思わせるところがスゴイわ。
「しーちゃんは、男に興味ないん?私は常にイケメンウォッチングしてんのに」
さすがは恋愛ハンター、美鈴。私は今、山田さん以外の男性は、眼中にない。不毛な関係だと知りながら、溺れている。
ははは、と愛想笑いをするのが、精一杯だった。