褐色のあなたに水色のキミ
カフェからガラス越しの月が綺麗に見えた。この月を、彼も見ているだろう。電車に揺られ、愛する人の待つ家を目指しながら。
虚しい…。まだ、ひとりのほうがマシだった。こんなに虚しい夜を毎週過ごすことは、なかったのだから。
カフェには、たくさんの人の笑い声や話し声が、夜中とは思えないくらい、溢れていた。それがまた、私をさらに虚しい気持ちにさせた。
それでも、彼と離れるなんて、考えられないことであった。
カプチーノを口にしながら、時々、ガラスに映る隣の若いカップルを見ていた。パフェはカラになり、彼氏のほうがそろそろ行こうか…と、意味ありげな笑みを浮かべた。2人は、これから長い夜を過ごすのだろう。
カップルが席を立ち、しばらくすると、スーツ姿の男性がやってきた。さきほどと同じように、ガラスに映る姿に目をやる。
あっ⁉︎
私は、カプチーノを飲み干すと、慌てて席を立った。店を出て、夜風に当たりながら、ゆっくりとマンションに向かった。
ニッキューの営業所の敷地内に、春日園の自販機が2台、並んで設置されているのに気がついた。
今まで意識することもなかった自販機。抹茶色のポロシャツじゃない彼に、ドキッとさせられたのは、事実だ。
虚しい…。まだ、ひとりのほうがマシだった。こんなに虚しい夜を毎週過ごすことは、なかったのだから。
カフェには、たくさんの人の笑い声や話し声が、夜中とは思えないくらい、溢れていた。それがまた、私をさらに虚しい気持ちにさせた。
それでも、彼と離れるなんて、考えられないことであった。
カプチーノを口にしながら、時々、ガラスに映る隣の若いカップルを見ていた。パフェはカラになり、彼氏のほうがそろそろ行こうか…と、意味ありげな笑みを浮かべた。2人は、これから長い夜を過ごすのだろう。
カップルが席を立ち、しばらくすると、スーツ姿の男性がやってきた。さきほどと同じように、ガラスに映る姿に目をやる。
あっ⁉︎
私は、カプチーノを飲み干すと、慌てて席を立った。店を出て、夜風に当たりながら、ゆっくりとマンションに向かった。
ニッキューの営業所の敷地内に、春日園の自販機が2台、並んで設置されているのに気がついた。
今まで意識することもなかった自販機。抹茶色のポロシャツじゃない彼に、ドキッとさせられたのは、事実だ。