褐色のあなたに水色のキミ

ビールで乾杯をすると、お互いに緊張が解れ、職場の話や趣味の話なんかをした。福岡さんもあまり酒は強くないらしく、ビールの後は烏龍茶を飲みながら、美味しい創作料理を食べた。


話をしているうちに、福岡さんが5歳も年下だということがわかった。飲まない分、よく食べる。好き嫌いはナシ。彼女は、ここ数年、いないらしい。


「朝倉さんは彼氏、いないんですか？」


一瞬、一誠さんの顔が浮かんだ。それをかき消すかのように「いない」と応えた。


「ほな、また…誘っても…いいですか？」


福岡さんから、笑顔が消えた。真剣な目を、私に向けていた。


私は、その目を見つめて「はい」と返事をした。