褐色のあなたに水色のキミ
頭の中が、ごちゃごちゃとしている。なにをどう伝えたらいいのか、整理する必要があった。


でも、考えようとすればするほどもつれていく…。ストレートに伝えよう。そう思って口を開いた。


「あのっ!」「あっ!」


同じタイミングで口を開いてしまった。


「あ…えっ…と…どうぞ…」


「あ…いや…」


お互いに顔を赤らめながら、譲り合った。そして、しばらく無言…。


「こんな時は…男が…しっかりせんと」


何かを決心したのか、誠人くんが再び口を開いた。


「しおりちゃん…」


「はい…」


「しおりちゃんが…好き…やから…彼女になって…ほしい…なぁ…って………」


途切れ途切れに、でも、ストレートに伝えてくれた気持ちは、胸に突き刺さった。


「ふふっ…ありがとう」


断る理由なんて、ない。笑いながら返事をすると、誠人くんもへへっ、と照れ笑いを浮かべた。


「ホンマに?めっちゃ嬉しい…」


心底、嬉しそうな笑顔を向ける誠人くんを、素直でかわいいと思った。






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