犬男子、拾っちゃいました。
「死んじゃった?」


「そう。小6の時の春…両親は、旅行に行こうとして…」


あたしの声が、後半になるほど震えていく。それを察したのか、ライウが


「もういいよ。ごめんね」


と、すまなさそうに声をかけた。その言葉に少し、心が救われた気がした。


いつか、話す日も来るのかな。
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