犬男子、拾っちゃいました。
 結局、あれこれ考えた末に出た結論は“ライウは病院に連れていけない”と、いうものだった。


 「ライウごめん。病院、連れていけない……」


 「小雨が隣にいてくれたら…すぐ治るから…気にしないで…」


 ケホケホと苦しそうな咳をしながら、ライウは目を閉じた。


 あたしも頬杖をついて、ゆっくりと目を閉じた。
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