続・幼なじみは、俺様KING!? -side王河-【完】
「で、それから……。
ふたりの秘密って言ってた」


「…………」


「でも……。
なにが秘密なんだっけ?」


俺の隣にしゃがんで、手を見つめる。


「王河に『忘れろ』って言われたから……。
あたし、忘れちゃった。
王河の言ったことも。
王河がしていたことも」


眉を八の字に下げて、悲しそうな表情を浮かべる。


どこまでも素直な乃愛。


こんな風に、俺も素直になりたい。


そう思った瞬間、俺はスコップに手ごたえを感じた。
< 338 / 378 >

この作品をシェア

pagetop