キミとの温度
「…あー!
もしかして、君が外部入学の子?」
「え?あの新が運んだって子?」
「だからそう言ってんじゃん」
新…
わたしの知ってる新は、この人?
「俺に惚れた?」
「ち、違います!」
そうだ、違う。
新は、こんな軽い人じゃない。
優しくて、真面目で、強い男の子だった。
「ま、いいや。
同じクラスだし、明日からよろしく」
「同じクラス…」
「あー、わたしも!
歩美って言うんだけど、みんなアユって呼んでるの。
よろしく〜」
アユは、今どきの女子高生って感じの女の子。
長い巻き髪をツインテールにして、化粧もしてる。
何もしてないわたしって、ここでも地味子のままなの…?
「あ、俺は拓郎!
ここ4人同じクラスだから仲良くしようぜ!」
拓郎は、ヤンチャそうな男の子。
指輪にネックレス、ブレスレット…いっぱいアクセサリーをつけてて、しかも髪は赤。
熟したトマトみたいに赤い。
ここは、みんなこんな感じなのだろうか。