キミとの温度



次の日、言われた通り一つ早めの電車を使った。

同じ制服の人や、他校の制服の人、学生がいっぱい乗っていた。


やっぱりみんな知ってたんだ。



学校には余裕をもって着いた。

昨日お母さんとお父さんが担任の先生からもらってきた資料の中に席が書いてあったから、わたしは教室に着いてすぐに自分の席を探した。

周りは知らない人ばかり。

エスカレーター式だから、もうみんなグループになっている。


一人だけ出遅れた感がある。

出来上がったグループに、自分から入っていくのは苦手。



「……………」



もちろん、誰も声なんかかけてくれない。

一人で席に座って、携帯を開いた。

メールするような相手は元々少なかったし、中学の友達はきっと今頃新しい友達が出来ているはず。

さっきからいろいろ視線を感じるのは、やっぱりわたしが地味子だからだろうなぁ。

田舎者なわけだし。

早く授業始まらないかな…



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