キミとの温度



「わ、また地味子だー!」

「目を合わせたら呪われるぞ〜」



次の日も、公園ではまたあの男の子達が遊んでいて。



「げ、こっち見たぁー!」

「呪われる!」



昨日助けてくれた男の子は、やっぱりいなかった。



「こっち見んな、ブス!」

「消えちまえ!」



前から砂が飛んで来て。

とっさに目をつぶったけど、わたしには何もぶつからなかった。



「おい、お前ら謝れ!
女の子にこんなことしていいと思ってるのか!」



すぐ近くで聞こえる声。

聞いたことある声。



「大丈夫か?!」

「昨日の…」

「そうだけど、ってもしかして昨日のアレもあの子達にやられたの?」



また助けてくれた。

名前も知らない男の子。

嬉しくて、まあ涙が出た。



「この!お前ら〜!」

「な、何だよお前らっ」

「逃げようぜ!」



あの男の子が、わたしに砂をかけてきた男の子達を公園から追い出した。


…あれ、砂?

もしかしてあの子に砂かかって…



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