叶わない恋だから
卒業式の練習が行われる。
入場曲と、ともに生徒が入場してくる。
パチパチと拍手の音。
先輩たちの姿。
「…おぇ…」
朝ごはん、夜ご飯を食べてない私にはすごく気持ち悪くなる物だった。
「…うっ…」
「ちょっ…陽菜、平気?」
隣の、奈々に心配かけたくなくて。
「大丈夫よ!」
そう、言った瞬間頭がクラっとした。
そして、目の前が真っ白になる。
「…え?ちょっ…ひな!!!」
通路側だった私は、思い切り、3年生の列へ倒れた。