薬指の約束
好きだから
教室の卒業式のカウントダウンカレンダーが1ヶ月をきった。
小学校も好きだったけど、中学校での思い出も多すぎて、卒業式のことを考えるだけで泣きそうになってたなぁ。
そんなある日、休み時間に珍しく一人でいる良樹を見つけた。なんだか久しぶりな人。
「良樹!何してるの??」
「おー、ふうか。何か疲れたわーははは」
力なく笑う良樹。
いつもなら休み時間はすぐ友達に囲まれているのに。
ゆや、ごめん!!
大切な友達を私はほうって置けなかった。
「ふうで良かったら、話して?絶対何かあったでしょ!」
「ふうか… 俺、弘人たちに嫌われたわ」
良樹は強がって笑った。
「弘人?? …あ!」
いつか私に良樹と話すなって言った人だ!
ゆやの仲良しグループの一人で、良樹とも仲が良かった。
「あいつら、俺のこと避けてるよ。」
「そんな…」
「弘人が俺のこと嫌った。グループのやつらにも言ったんだ。」
「じゃあ、ゆやも…??」
「うん…」
私は弘人よりゆやに怒りを感じた。
ゆや、ほんとは良樹のこと嫌ってなんかないくせに、弘人の言葉に乗せられたんだ!!