吸血鬼
その後は互いに話すこともなく長い沈黙があるだけだった
そして、その沈黙を破ったのは私だった
キレイに別れているその道の前で
片手を上げて
「じゃ、またね」
そう笑いかけると決まって
「うん
じゃあ気をつけるんだぞ」
何てお父さんみたいなことを言う
背を向けて歩く
一緒に行く友達を見つけた
その子はもう私を見つけていたらしく
手を振っている
それを見て私も手を振り返した
挨拶を交わしてその後は他愛も無い話をしながら学校への道を歩いた
やっぱり友達も行方不明の話をしたがすぐにやめた