吸血鬼
俺は正直に止まってそちらを振り返った
「笹原はお前の幼なじみなんだろ?
気にしてんじゃん?
何があったかは知らないけどさ
怒鳴るのは良く無いよ
謝りなよ」
こいつにもイラついた
俺は無視して歩き出した
幼なじみの笹原ミナモ
転校生の日猪木リフ
おかしな奴らがいっぱいいるな
ずっと思ってた何で力也が死ななくてはならなかったんだろう
悪人は生きているのにどうして力也は…
『ピーンポーン』
インターホンの音
いつの間にか寝てしまったようだ
「はーい?」
ドアを少し開け確認すると
「私、私
ミナモだよ〜
さっきはごめんね力也君のこと
忘れて笑えるわけ無いよね
たった一人の弟だもんね」
そう言ってきっと笑って居ただろう
ドア越しに泣き声が聞こえた
ミナモは幼い時に両親が行方不明になったまま帰って来ていない
「ミナモ
俺、どうしたら良いのかな?」
凄く弱く、小さく
そう言った