吸血鬼





学校も転校して、
生活にも慣れた頃には中学二年生だった


あれから二年しかたってはいないけど、
ふつーに笑える俺が怖い


施設の子供は四人しかいないけど
昔をよく思い出す


小さい子の相手をすると、おじさんが楽をできるらしい


そして、気が付いた


この世には不幸な人間が沢山いる


施設にも入れない子だっているんだ


俺は、幸せ者なんだ…………


そう思い過ごした





< 64 / 83 >

この作品をシェア

pagetop