吸血鬼






クレリアの血筋は普通の吸血鬼とは格が違う


共食いしても、クレリアの血には棘がある
そのため、吸血鬼が無理に吸おうとすると毒が出てきて
吸っていた方が死んでしまう


心を開いた人だと棘を出さないようにする事も出来る


だからこの国の王に相応しいと言われている


お父様もその一人だった


幼き頃から努力をして、王宮に閉じ込められて、涙も流さずに過ごしてきた


でも、私はお母様が半鬼みたいなものだから
私は認められなかった


お母様はお妃様になったから許されたが
私は完璧な吸血鬼ではなかった


だから、いてもどちらでもいいと言われていた


最後はいらない子判定されて
記憶を消されて人間として生きさせられた


お父様もお母様も悲しんでいた


その事を全て思い出したのはここに来て初めて目を覚ました時だ


何もかもを思い出して
お父様に接した
お母様に接した
リファースに接した


リファースが言った、吸えない
とはクレリアの血だと確かめたのだろう






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